Sasayaki diary

日常の風景や生活の一場面などをささやくように綴っていこうと思います。

ぶれないためには


  自分の考えがぶれないためには、
普段からどのようにしていたら
良いのでしょうか。

  この3月に仙台で開催された
学会の総合講演で、
ノーベル賞受賞者の方の話を聞いて、
  なるほどな、
と思ったのでございます。

  受賞対象となった研究についての話です。
競争相手のいくつかの研究グループが
講師の結果に否定的な結果を出してきたとのこと。
たいていの場合は、ここで自信を
失ってしまうものでございます。
けれども、大発見を手にするには、
この程度で引き下がってしまってはいけません。
この講師の方は、競争相手の測定値の誤差が大きいこと、
そして何よりも大事なことですが、
自分たちの解析に強い自信があったので
反対意見は気にならなかったとのことなのです。
その自信が、最終的にはノーベル賞につながります。

  まあ、ノーベル賞を取るかどうかは
ここでは大した問題ではありません。
研究にしろ何にしろ、新しいことを
発見したり新しいことを提唱したりするときには、
その発見が大発見であればあるほど
なかなか周囲には受け入れてもらえないものです。
その時にぶれずに自分の意見を主張していくこと
こそが重要です。そしてそのためには、
自分が自分を信じ切れるだけ十分に
結果を検討しているかどうかに
かかっているということなのです。

  他人の後追いの研究はつまらないですし、
そうかと言っても先を争う研究は刺激的では
ありますが、体力が必要で疲れます。
ボクたちの研究は、後追いもせず
先陣争いもないような、独自路線を
突き進んでいます。
そのためか、何かと攻撃を受けることもあり、
ぶれないように自分を保つことが
肝要だと感じることもしばしばです。
自分で自分を信じ切れるよう、
とことん考え抜くしかないのでございます。
結局は、自分との戦いなのですね。